【中登隊 2008忘年登山&納会】 その1


泉ヶ岳山頂から望む朝日連峰

【日 程】2008年12月20日(土)
【山 域】舟形連峰
【山 名】泉ヶ岳(1172m)
【天 候】晴れ
【メンバ】3人
【コース】登りカモシカコース 下り水神コース
(概 略)



駐車場(10:36)---(12:20)泉ヶ岳(13:25)---(13:55)水神---(14:37)駐車場



思い返せば、今年は隊員のほとんどが多忙を極め、中登隊としての山行は激減し過去最低を記録した。それでも忘年登山だけはしようという熱い思いは各人持っていたようで、急遽決まった山は、A・TOM隊長のお庭にある「泉ヶ岳」、仙台市民の憩いの山でもあり、気軽に登れるハイキングのつもりでいたら、
「冬の泉ヶ岳をなめたらアカン!!」
と隊長にしっかと釘を刺され、完全冬山装備で出かけた。

古川インター付近に9時半集合の約束であったが、せっかちな筆者は、なぜか1時間前に到着してしまった。まだ暗い自宅で夜空を見上げると星がきれいだったが、途中鳴子温泉辺りでの気温は-4℃の表示、放射冷却現象なのだろう、ほのかに明るくなった景色は霜で真っ白だ。誰もいない待ち合わせ場所で暫し一人黄昏れる。
三々五々集まった隊員は挨拶もそこそこ、車一台に乗り合わせ目的地へ出発する。



山頂を見上げる

車内は久々の再会もあってか相変わらず賑やかである。時折隊長の地元解説を拝聴しながら到着したのが泉ヶ岳スキー場の駐車場、ここからほぼ山頂まで直登するのだそうだ。
当然ながら雪なんて全然無く、持参のかんじきが悲しげだ。
10時半の出発は遅いのか早いのか議論の分かれるところだが、雲一つ無い快晴の元、軽快に出発する。
が、久々の山歩き、すぐさま息が上がったのは言うまでもない。

中登隊の体力低下は、最近のガソリン価格下落のようにジワジワと確実に進行している。

雪の無いゲレンデトップですぐに休憩、メタボリックな体型をカモフラージュする防寒着は、とめどなく溢れる汗に我慢できず次々に剥ぎ取られる。
暑がりの筆者は下着一枚でヒーコラ言いながら登る。
霞んではいるが仙台市街のビル群が遠く望まれ、まるでNEW YORKのようだ。仙台観音を自由の女神みたいだなどと言ったら皆に笑われるに違いないので、黙っていた…

高度が上がるに従い周囲の山並みが現れる。長大な蔵王連峰が逆光の中に一際輝いて見える。手前は大東岳らしい。
隊長の説明によれば、我々が登っているルートはカモシカコースと言うらしい。

中登隊はカモシカのような足が自慢だ。(ちなみにカモシカはウシ科である。決してイノシシ科ではない…)
夏は木々の葉が茂り視界はないそうだが、今は全ての葉が落ち気持ちの良い視界が得られ快適なコースだ。また直登に近いコース取りゆえ急登が続き、日帰りの軽装とは言え結構辛い。でも、この辛さが良いんだよなぁ〜 
(ただの変態中年と言う意見もあり…)



中年にはチト厳しい登路である

標準のコースタイムは2時間半くらいらしいが、中年の悲哀が滲む姿で到着した立派な三角点がある山頂は、残念ながら眺望がないので、しばらくそのまま移動すると突然視界が開ける。
あまりの絶景に大歓声を上げる中登隊の面々には、相当の幼児性が残るものと思われる。

遮るもののない紺碧の空間に威厳を持って鎮座する朝日連峰は、燦然と光輝き、その純白の姿は、この世のどんな宝石より美しいと改めて思う。
何度も訪れている隊長でさえ、こんな絶景は初めて見たという。
中登隊の快晴伝説はいまだ健在である。

正面には北泉ヶ岳、その後方に白く輝く舟形山…
言葉が出ない。
北方には焼石、神室が鎮座し、夏に登った禿や、懐かしい虎毛も素晴らしい。
あまりの展望に、隊長と二人うっとりして我を忘れていたのだが、higurashi隊員の姿がないことに、ふと気付く。


  
蔵王連峰  と  船形山


北方の神室方面の展望

レストポイントに戻るとhigurashi隊員は、無線の交信に忙しく景色など眼中にない様子、巨大なログブックを片手に、忙しげに独特な言い回しの交信を楽しんでいる。
「お〜い、ラーメン伸びるよ〜」と言っても全然聞こえていない様子は、分別ある中年のおっさんだとは、とてもとても…

やれやれである。

下りの道中でもマイクを離さない様子に呆れた二人は、「ええい、勝手にせい!」と言い置くなり、どんどん下るのであった。
下りは水神コースという泉ヶ岳のメインコースを下る。巨大な石碑のある水場で休んでいると遅れた隊員がやっとこさ追いついて来た。
後はどんどん下って、目指すは当然温泉である。



巨大な石碑

国道4号沿いの三本木にある三峰荘と言う天然温泉で、まったりと汗を流す。
あまりの長湯に湯あたりした隊員もいたが、筆者にはちょうど良い感じで、およそ1時間ゆったり浸かる。
外に出ると、さっき登った泉ヶ岳が、きれいな夕焼けに包まれていた。



夕焼けに染まる泉ヶ岳

温泉の後は当然ビールと相場は決まっているが、今宵の宿である隊長宅に到着するまで必死に我慢する。

広大な田園地帯に囲まれた隊長の大邸宅では、やさしい山の神様の歓迎を受け早速練習の乾杯、五臓六腑に染み渡る美味さである。
この後、某所に場所を移して本日仕事の為山行出来なかったI藤隊員も合流し、盛大に中登隊忘年会が開催された。



某所での、しょうもない様子をご覧になりたい奇特な方は

こちらへ → (某所宴会風景)

(注:酔っぱらいの醜態に興味のない方は、決して見ないでください。)



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