【薬師岳】
         早池峰山の続き


早池峰山から俯瞰する薬師岳


【日 程】2006年6月4日(日)
【山 域】北上山地
【山 名】薬師岳(1645m)
【天 候】晴
【メンバ】単独
【コース】小田越→山頂→小田越山荘→小田越
(概 略)


小田越(10:47)---(11:43)山頂(12:52)---(13:46)小田越山荘---(13:50)小田越


早池峰山から小田越に降りると時間があったので薬師岳に登り返すことにした。
県道から伸びる登山路はオオシラビソやダケカンバの鬱蒼とした森の中へ続いている。雪が消えて間もないのかソウジョウバカマが多い、自身あまり見たことがないオサバグサがびっしり登山路沿いに生えている。花はまだ少し早いようだ。ここもまた残雪が登山路を寸断しており赤布と先行者のトレースを当てにして先に進む。結構な斜度の登りが続き息が上がる。

振り返ると木々の隙間から先程登った早池峰の急峻な南面が圧倒的迫力で望まれた。同じ山域でにありながら薬師と早池峰はどうしてこれほど違うのか。岩質も全然違いこちらは花崗岩で出来ているのがよくわかる。当然植生も全然違うのだろう。

樹林帯を抜けるとハイマツが広がる。視界が開け気持ちがいい。早池峰の頂は既に雲に覆われ絶好の展望を期待してきたのだが残念である。
ふと前方で鈴音がし仰ぎ見ると単独の先行者、途中でパスし兎にも角にも山頂へ急ぐ。山頂付近は平坦で三角点のある山頂部だけがポッカリと高い。息せき切って到着、早速ここでもプシュッである。

この山は、あまりにも有名な隣の山に比して訪れる人も少ないのか静寂で心地良い。山頂からの展望も申し分なく北面は屏風のような早池峰が神々しく、眼下には河原ノ防や小田越の施設が小さく見えた。高度感も抜群で、特に春の息吹が瑞々しい新緑眩しい南面の原始の森の景色には思わず息を呑んだ。東面のタイマグラから早池峰の峰に駆け上がる緑の洪水もなかなか見応えがある。


   
薬師岳山頂

南面の様子



暫くすると先程パスした単独の方が到着、盛岡からいらしたとのこと。いつも早池峰ばかり登っていて今回どうしても薬師に登ってみたくて初めて来たと言う。思いの外良い山だとお互い意見が合う。暫く話すと往路を下っていった。こちらはビールが効いてきたのか瞼が重い。もう暫く山頂の一枚岩の上でまったりする。
山頂付近はもう暫くするとびっしり生えたイワウメが綺麗だろう。まだ花には少し早い薬師岳だったが、少しだけ可愛いコメバツガザクラが咲いていた。

   
コメバツガザクラ と オサバグサ

下山は遠野口へと合流する道を辿る。急斜面をひたすら駆け下るとまた残雪が行く手を遮る。一度ルートを外してしまい藪こぎを暫し、一箇所小さな渡渉をすると崩壊した小屋跡に出た。そこから暫く進むと小田越山荘が姿を現した。中を覗くととても綺麗に片付けられ黒光りするほど磨き上げられた床が魅力的だ。柱や梁も太く非常に立派な小屋だった。一度ゆっくり泊まってみたい。
ここから一登りで車道に出た。

帰路は来た道を忠実に辿り花巻まで出る。温泉恋しさに付近を徘徊すると美翠館と言う温泉宿を見つける。日帰り入浴OK(600円也)とのことですぐさま温泉に飛び込む。広くプールのような露天風呂に感動し思わずシンクロ・・・
湯は無色透明無味無臭であったが、すべすべした泉質は気持ちよい。およそ一時間まったり浸かる。
後は4号線を北上に向かい脇見運転、小腹が空いたがどうしても入りたい店を見つけることが出来なかった。噂の盛岡冷麺食べたかったなあ・・・



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