飯森&山響 モーツァルトシンフォニーサイクル
   「アマデウスへの旅」 第8年
   交響曲全曲演奏 定期演奏会 Vol.23


 
  
2014.10.05(日) 山形テルサホール
指 揮:飯森範親
ヴァイオリン:小林美樹
コンサートミストレス:犬伏亜里
交響曲 第17番 ト長調 K.129
ヴァイオリン協奏曲 第2番 ニ長調 K.211
【アンコール】
イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第4番第1楽章アルマンド
------(休憩)-----
交響曲 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」


天高く馬肥ゆる秋…
馬は肥えても人間はやせ細ってヒイヒイ言っている。まったくもって困った秋になったと言うのが正直なところ…
稲刈りは終わったものの刈りっぱなし、後の作業なんてやる気が起きないのだ。

この企画も残り二回、庄内からの通いも来年二月で終わる。まあ良く八年も通ったもんだ。プレトークで音楽監督が八年間一回の休みもなく通った人がどれくらいいるか挙手を求めたら結構いてあわてていたが、当方は一回だけ抜き差しならない事情のため欠席した。プログラムによれば24回全て聴かれた人の中から抽選で十人に、かみのやま温泉のペア宿泊券が当たるそうだ。
ああ、何か良いことないかなぁ…

まずは恒例のプレトークから、この日の演目は16、19、32歳時の作品なのだそうで、中でもVlnConNO.2は演奏される機会の少ないものだそうです。音楽監督曰く、オーケストレーションが未熟?で、感覚で書かれているような不思議な作品で、モーツァルトらしくない感じの曲だそうです。
モーツァルトのVlnConはなぜか5曲しか書かれていなくて19歳までに全て書き上げているそうです。

SympNO.17は16歳の作曲でイタリア旅行から帰った頃の作曲、まあこの頃の作品は三楽章形式が多いです。
SympNO.41「ジュピター」は、晩年の名作ですが、ウィーンの人々の気持ちがモーツァルトから離れた時期の作品で、アマデウスはこの曲をオーケストラで演奏されるのを聴かずに亡くなったのではないかと言うことでした。この頃の彼の作品は時代の最先端の音楽で、多分我々が現代音楽に抱くような違和感が当時のウィーンの人々にあったのではないかと想像しているそうです。

この日の会場はほぼ満席、最前列の両袖側が空いている程度です。事前のチケット交換ではバルコニー席は全滅(笑)、二階の最前列での鑑賞となりました。
1曲目のSympNO.17が始まった。編成は弦5部(8-8-6-5-3)Vlnは恒例の対向配置で、Fg-1、Hr-2、Ob-2、となる。第二楽章がとてもきれいな曲でゆっくりとしたテンポです。オーソドックスなモーツァルトですね。α波が心地良くウトウトしながら聴いてました。

2曲目のVlnConNO.2の編成も弦5部ですが(6-6-5-4-2)と少し少なくなりました。管はHr-2、Ob-2、それにVlnソロの小林美樹さんの編成です。盛大な拍手の中きれいな紺色のドレス姿の小林さんは思いの外大柄な美人です。
曲は事前に音楽監督が仰ったように何となく違和感がありました。
単調なオーケストレーションで曲調は美しくはありますが何か違う気がしました。はっきり言って肩の凝るコンチェルトですね(笑)
演奏中眠っている人が目立つ曲でした。(私もそうでしたが…)

それでも終曲と共に盛大な拍手、小林さんはアンコールに応えてくれました。それも超絶技巧のイザイの曲でね。見事な演奏でした。
休憩時間は眠気覚ましに外に出る。あれ… 佐藤裕司さんがスーツ姿でお客さんと談笑していました。

3曲目のSympNo.41「ジュピター」はあまりにも有名な曲で私ごときが語る必要もありません。
この日の山響は弦5部(8-8-6-5-3)に管はFl-1、Ob-2、Hr-2、Fg-2、Tp-2、Timp-1です。
いやいや実に見事な演奏でした。CDではホントなんべん聴いたか分からないほど聴き込みましたが、生演奏は多分初めてですからそれなりの発見?もありまして楽しかったです。
Vlaの成田さんの熱演を見ていたらこっちも熱くなりました。Fl、Ob、Fgのアンサンブルはいつ聴いても惚れ惚れする美しさです。

この日の飯森さんは指揮棒を一度も持たないスタイルでしたね。当然ジュピターでは暗譜で振ってました。
飯森さんの指揮姿を見ていたら8年前のことを思い出してしまい感慨深かったです。彼の指揮姿もそれなりに変わっていますから…

さあ残るは来年2月のレクイエムです。


終演後の交流会の様子



ファンクラブの方々



小林美樹さん