【酒田フィルハーモニー管弦楽団 第36回定期演奏会】

グリンカ 歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23
《アンコール》
ニコライ・カプースチン 「8つの演奏会用練習曲から第8番フィナーレ」

------(休憩)-----

シベリウス 交響曲第2番ニ長調作品43
(アンコール)
シベリウス 「悲しいワルツ」

2008.11.16(日) 希望ホール
指揮:井崎正浩
ピアノ:石井理恵
コンサートミストレス:本田優美子


酒フィル定期は時間が合えば是非行きたいといつも思っている。
山形県内のアマオケでは長い歴史を誇り、毎回いろんな楽曲を紹介していただいている。冬にやったオペラ「ラ・ボエーム」の感動は今も忘れることが出来ない。

毎回のゲスト奏者も大いなる魅力(笑)で、今回のピアニスト石井理恵さんは山形出身の才能豊かな方である。
又、井崎氏は国際的に活躍されている指揮者であり、来年に公演が予定されている、ソルノク交響楽団(ハンガリー)の音楽監督も務められており、非常にわかりやすい指揮をなさる方であった。

開演前のロビーコンサートはチェロの5重奏、映画「おくりびと」の挿入歌などを…
およそ1200入る会場は7〜8割ほど埋まっている。
アマオケでこれだけ入るのは、酒フィルぐらいじゃないの(笑)


ロビーコンサート風景

席は全席自由、二階のバルコニーはピアニストの手がよく見え、Good!
石井さんの演奏は、オケをグイグイ引っ張る力強さに溢れていた。
素晴らしい熱演に固唾を呑んで聴き入る。
チャイコのPコンは、以前に新日と仲道郁代さんが、ここ希望ホールで演奏したのを聴いているが、それに比しても全然遜色ない演奏で、いやむしろ勝っている感じがした。

鳴りやまない拍手にアンコール、カプースチンの作品は初めて聴いたが、インパクトあるよ〜(笑)
それにしても、すごい超絶技法の難曲をサラッと弾いてしまうパワーはどこから来るんでしょうか。曲調はまさしくJAZZである。
当然のブラボーである。またどこかで拝聴できる機会があるならば、何をおいても駆けつけたいピアニストです。

休憩後に本日のメインであるシベリウスの2番、難曲であるが酒フィルは過去の定期でも演奏しているそうだ。
音楽の楽しみ方は人それぞれ、聴くだけの人もいれば、演奏を楽しむ人もいる。演奏者はプロもいるしアマチュアもいる。プロには妥協はないし、ミスも許されないのだろう。それを生業にしている限りは、評価されて当たり前の世界なのだろうが…

今回のような多くの聴衆の前で演奏する機会は、アマオケの団員にとってそう多くはない筈だ、かなりの練習期間を設けての本番一発勝負となるのだろう。そのスリルが病みつきになる人も中にはいるのだろうが、緊張感が相当なものであることは容易に想像できる。

私は、細かな演奏ミスなど聞き分ける能力もないしスコアも読めないが、その場その時の音の流れが楽しければ問題ないと個人的には思っている。
本来音楽は、とても楽しいものであり、美しく純粋なものである。
特に演奏会での生音は、二度と聞くことが出来ないその場限りのもの。
その場にいる奏者観客を問わず一人一人が、音を純粋に楽しむ努力を一生懸命にしている限り、その努力の結晶が人の心を動かさない筈はないのです。それには理屈なんていりません。
素晴らしい時間を共有できた、喜び以外のものは存在しないのです。

音楽って良いですよねぇ〜(笑)



終演後の様子をパチリ
プロの演奏会では、ちょっと出来ないf(^^;)