オラ家の田んぼ Vol-3

今年も暑い夏がやって来たかと思ったらあっという間にお盆、ぼやぼやしてるとすぐに秋の気配が漂う。一年なんて中年になるとあっという間に過ぎ去り、ついこの間いやいやながらやった田植え、果ては冬の雪掻きなんて昨日のことのような気がする。
専業農家の方には失礼な話だが、我が家は半分道楽みたいなもの(とは言いながら結構辛い)、米以外にも素人の遊びではあるがいろんな作物を畑で作っている(すべて自家用です)

《如月》

 
雪で埋まるビニールハウス

写真のように我が家のビニールハウスは未だ雪に埋まっている。おやつとコーヒー、缶ビールをザックに入れて、カンジキを履いてビニールハウスに向かう。
入口の雪の中に缶ビールを埋めて中に入ると結構暖かいものだ。この日は趣味?で作っている葡萄の剪定を半日かけて行う。
ビニールハウスの隅に苗木を植えて何年になるだろうか。夏の間に勢いよく伸びたツルを素人技でバシバシ切る。

   
剪定前後の様子

本当はちゃんと勉強して剪定すればいいのだろうが、生まれついての短気者ゆえ知恵の輪のように絡まったツルに理論的な結論を待つ暇はない。
何も考えないでバチバチと遠慮会釈なしにぶった斬る。
それでも自家用には十分な美味しい葡萄が、たわわに実るのだから不思議なものである。
もうすぐ食べ頃、完全無農薬(消毒する気もない)の美味しいスチューベンを試食する勇気のある方はお早めに予約を、

もちろん無料です(笑)


《卯月》


春一番に庭に咲くカタクリ

我が家の庭では毎年カタクリが春一番に花を付ける。いよいよ農作業本番ビニールハウスの補修をして、ソネと呼ばれる苗箱に稲の種を蒔きハウスに並べる。
ほんの少し前までは、我が家の貧弱なハウスにも足の吊り場なく並んだ苗が、今は半分にも満たない。
これも時の流れだろう。



ビニールハウスに並べられた稲の苗

春祭りの神楽太古が響く頃は、田起こし、代掻きの真っ最中、世間様が浮かれるGWには、Go Work! の叱咤が親方様から連日発せられる。
中登隊の面々は、朝日の稜線でへべれけになっているらしいが…
穏やかな風に乗って届く歓声を、心の中で聞きながらトラクターに乗っていると、山への想いとは裏腹に何故か不思議とすさみきった心が癒される。

GWが終わり、世間様が真面目に仕事をしている頃に、会社を思いっきりサボり田植えをする。

これもまた楽しい人生也…


《文月》


バイド押し間近の田んぼ

農作業の合間に朝日の稜線に遊ぶ至福…
それとも本業とおぼしき会社員の生活…
どちらが大事か、これは我が人生における永遠の課題だろう。(小さいなあ)
天上の楽園から降りると地獄のような現実が待ちかまえている。本来ならとっくに更新していなけらばならない農機具は、親戚とうそぶく農機具メーカーの誘惑を必死に断り続け、騙し々使っている。



新調したバイド機 その名は「田面ライダー」

それでも今年はリストラ間際の最後のあがきと、薄給を貰えるうちにバイド機を更新した。
トラクターなんて、とてもとても…
サマージャンボ当たらないかなあ〜
しかし、せっかく大枚はたいたのに、底なし沼ののような我が家の田んぼには向かない代物…

ふぅ〜…  サマージャンボ当たらないかなぁ〜 (←しつこい)


《葉月》


河川公演では何故か火縄銃の練習が

少しだけ努力の結果が現れる。

悪名高き転作行政、我が家も例外なく該当する。散々雑草取りに励んだ大豆畑で目にした小さな花に心癒される。

まあ、ほんの僅かなご褒美だろう…
世間では美しいとされる露草…
オラは親の敵以上に憎いのだ (これは経験しないとわからないだろう)

   
ビッシリと葉が繁った大豆畑   と   小さく可憐な大豆の花

冬に剪定した葡萄は房が色付いてきた。スチューベンは良い感じなのだが、巨峰は何故か毎年全然ダメ…
人様に差し上げられる代物ではない。
でも、見てくれは悪いのだが、実自体は美味しいので、了解いただける方には差し上げている(笑)
見てくれは悪くても口に入れば皆同じだよ。

   
色付き始めたスチューベン   と   出来の良くない巨峰

田んぼの稲も出穂の季節、注意して見ないとわからない花がほんの僅かな期間咲く。
前月から草刈り、バイド押し、草刈りと早朝の作業が続きお疲れモード…
この時期田んぼはサンダルで入れるほど乾燥させるのだ。
んでも、オラ家の田んぼは、底なし沼…


   
出穂間近の我が家の田んぼ   と   小さく白いのが稲の花

この月は少しだけ山に帰れるのだが、お盆の墓参りも最近行ってない。
ご先祖様が怒髪天を突く状態…
オラは病人、ご先祖様お許しを…
稲刈り前に、ほんの少しだけ息抜きさせて下さい<(_ _)>