【第2回庄内国際ギターフェスティバル 福田進一プレコンサート】

【第1部 スペイン名曲の花束】
グラナドス:スペイン舞曲第1番「メヌエット」
タレガ:アラビア風奇想曲&アルハンブラの思い出
ファリャ:ドビュッシー讃歌&粉屋の踊り
アルベニス:アストゥリアス
(休 憩)
【第2部 19世紀ギターの魅力】
ソル:魔笛による変奏曲
ジュリアーニ:ロッシニアーナ第2番
メルツ:ハンガリー幻想曲
(休 憩)
【第3部 中南米、情熱のギター音楽】
ポンセ:エストレリータ
レイス:もしも彼女が訊ねたら、ひとつのワルツと二つの愛、バイーア女の風情
ブローウェル:舞踏礼賛&11月のある日
【アンコール】
グラナドス:スペイン舞曲第5番「アンダルーサ」
バリオス:パラグアイ舞曲


2007.10.09(火) 響ホール(小ホール)

ギター:福田進一



久々に福田さんのギターを心ゆくまで堪能できた。

開演後開口一番に「おばんです」
これに対して観客の反応に「こんばんは」の声が少し聞こえた。すかさず庄内弁で突っ込む余裕・・・

もうここ庄内にすっかり馴染んだ、日本が世界に誇るクラシックギター界巨匠のコンサートは、とてもあたたかな雰囲気の中始まった。
ろくなPRもしなかったのに、小ホールの限定150席はほぼ満員、「せんくら」から直行の庄内入りで、この日で五日間連続の公演と言うから、まだまだ若い。

来年の夏に第2回庄内国際ギターフェスティバルが予定されており、その準備も順調に進んでいる様子、メインの出演者も大筋で決定したらしい。今回も音楽監督は福田さんが務められ先頭で汗を流されている。
今回のプレコンサートは、クラシックギターの魅力を少しでも多くの人達に知って貰いたいという彼の熱意によるものである。

前回第1回の開催が2005年の8月、あれからもう2年の歳月が過ぎたことになる。
まだまだクラシックギターは、一般的に「禁じられた遊び」的概念が強く、本当の素晴らしさを知る人は少ないと思われ、今回私も未体験の友人一人を誘った。
前回のプレコンも含めて様々な奏者の音を聴かせて頂いてるが、改めて思うのは福田さんの音は別格だということ。

奏者という芸術家が創り出す音は、当然のことながら聴き込むほどに各人それぞれの微妙なニュアンスの違いに気付く。それには楽器やフィジカル的要素、果てはホールの特性、その日の室温や湿度等、数え上げればきりがないほどの複雑な要素が絡まり合う。
特に今回のようなソロコンサートでは、当然全ての聴衆の耳が一つの楽器に集中するわけで、改めて考えるとすごく恐ろしいことである。そして長い時間一つの音に集中すると、観客の耳も時間の経過と共にある意味肥えてくるのだ。

開演時には素人の耳でも、終演時には半玄人ぐらいに進化する人も、中にはいるかも知れない。特に好きな人ほど集中して聴くから、演奏する方もいくらプロとは言え大変だ。そう言う意味でも福田さんの演奏は素晴らしく、ある意味耳の肥えた庄内の聴衆を十分満足させるものだったと思う。改めてマエストロ福田に感謝申し上げたい。

とは言え第2部の19世紀製作の超レアな楽器での演奏は、私のような素人にもそのセンシティブな楽器の特性が理解できた。ホールの空調の影響もあったのだろうが、必死に音を微調整しながら演奏する福田さんのプロ根性には脱帽であった。
正直、見ていてハラハラ手に汗握る演奏だった。(これが災いして室温、湿度が上昇したのかなあ?)

第3部は福田さんの解説によれば、アンコールと考えて貰って良いとのこと。
超有名で聴きやすく流麗な曲が続いた。
実行委員会からの予期せぬプレゼントに気をよくしてか、2曲のアンコールはお疲れ様でした。

同行の友人もとても感動したらしく、大枚をはたいてCDを買ってサインまで戴き、いっぺんに大ファンとなったようである。関東方面から自称ファンクラブ会長と言う追っかけの方もいらしたようで、皆満足して会場を後にしていった。


PS、

世界の巨匠も酒が入るとただの酔っぱらい・・・

以前からとても明るい酒飲みだとお聞きしてはいたのだが・・・

飯森氏のブログの写真を見たときには、かなりのショックを受けました・・・(;>_<;)

こんな写真を世界中に配信していいのかぁヽ。(ー_ーメ) しゃきーん

でも、このノリ・・・ 私は大好きです(笑)