【スロヴァキア室内オーケストラ & 錦織健コンサート】

イリヤ・ゼリェンカ:ムジカ・スロヴァカ〈スロヴァキアの音楽〉
グリーグ:組曲「ボルベアの時代より」Op.40
ブリテン:シンプル・シンフォニーOp.4
------(休憩)-----
オラトリオ「メサイア」より”慰めよ、なんじらわが民を慰めよ””もろもろの谷は高く”
鳥の歌
ヘンデル:オンブラ・マイ・フ
ヘンデル:歌劇「リナルド」より"私を泣かせてください”
サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より"白鳥”
ジョルダーニ:カロ・ミオ・ベン
マルティーニ:愛の喜び
2007.02.25(水) 響ホール
芸術監督・ヴァイオリン/エヴァルト・ダネル



響ホールでのクラシックはそんなに混まないので高をくくっていたら、チケットは2000円と言う破格のためか、それとも錦織さんの人気のためか発売当日完売とのこと、仕方なしに立ち見席で入場、ステージ上ではチェンバロの調弦が続いている。入り口の扉には係員が付いており少人数ずつエアハッチの要領で出入りを管理していた。外気が入ると湿度が微妙に変わり楽器の音が狂うのを防ぐのが目的だろうが、こんなのも初めてだ。

指揮者でもあり音楽監督のダネルさんがヴァイオリンを持って登場、このオケはスタンディングポジションで演奏する。椅子に座っているのはチェロの二人とコントラバスの一人、編成は第1ヴァイオリンが3人、第2ヴァイオリンも3人ヴィオラも3人、低音部は前記の3人とチェンバロを中心にステージに半円状に並ぶ。

会場は明らかに錦織目当てでの人が多くマナーの悪さも少々目に付いた。私の友人も無理矢理誘われ来ていたようだったが、休憩時間に感想を聞いたらイマイチの様子に苦笑した。日頃酒場のカラオケで演歌を歌いマイクを離さぬ人には、ちょっとギャップが大きすぎたかな?
すらりとした女性奏者のスタイルが一際観客の目を引いていた。

演奏の前半は休憩までオケの演奏が続いた。何度聴いてもこのホールの響きは最高だ。音に独特の柔らかさがあり、他では聴けないものがある。
オケの演奏もさすがに世界中で演奏しているだけあって、素晴らしいアンサンブルである。奏者が少ない分ごまかしが効かず、質の高い演奏を聴くことが出来た。
後半から錦織氏のテノールが入る。

OEKもそうだが、こういった少人数スタイルの室内オケは、現在の各オーケストラ事情を含めて考えても大いなる可能性を秘めたスタイルだと思う。
OEKでは、先日逝去なされた岩城宏之氏の後を井上道義氏が引き継がれた。テレビでインタビューを拝見したが地方オケの先駆的存在だろう。もちろん金沢市民の絶大な支持があっての事だが・・・