【久々の二ノ滝氷結】



粉雪舞う蒼い氷瀑

【日 程】2013年1月14日(月)
【山 域】鳥海山(二ノ滝口)
【山 名】二ノ滝(500m)
【天 候】時々雪
【メンバ】2人
【コース】車道終点からピストン
(概 略)


車道終点(9:00)---(10:23)一の滝神社入口---(11:18)二ノ滝(12:16)---(13:43)車道終点



寝正月とはよく言ったもので今年は本当によく寝てよく食った。おかげさまでメタボに拍車が掛かり、脂ののった寒ダラのようなお腹を脱衣場の鏡で見てはため息をついている毎日だ。このままではいけないと思いながらもぐうたらな生活は改まらず、前日は高名な琴平荘の中華そばに舌鼓を打ち、本日は酒田市内のグルメなレストランでランチの予定だったが、何の気まぐれか行き先が二ノ滝に急遽変更、相方共々三年振りの雪山遊びとなった。

胴腹ノ滝の入り口には知らぬ間に立派な駐車場が出来ていたが、除雪終点に車を置き準備していたが誰も来ない。曇天ながら風もなく静かな朝だったので先行者が必ずいるもんだと思っていただけに拍子抜け、おそらく前日のものと思われるスノーモービルのトレースが林道に伸びている。登山口付近は前日降った雨と今朝の冷えで雪面は堅く、かんじきはザックに括り付けツボ足でスタート、久々に味わう山の冷たく澄んだ空気が美味しく気持ちいい。

ラッセルがない分歩きやすいので相方に先行してもらい、あちこち眺めながらの雪山遊びを決め込んでいたのだが、相方の足の軽快で何と速いことよ、あっという間に置いて行かれる。これはまずいと必死で追うも突き出たお腹が邪魔でなかなか追いつけない。と同時に汗がドッと噴き出し、たまらず中間着を一枚脱ぐ。何年か前に諸先輩方と来た時には一ノ滝神社の東屋まで3時間を要したと記憶しているが、この日は一時間半弱で到着、これより先はノントレース、スノーモービルも駐車場でUターンして帰った様子、スノーシューのトレースが鳥居の方に続いていたが我々は林道を詰めることにした。ここで初めてかんじきを装着し、フカフカの新雪の感触を楽しみながら林道終点までゆっくり進む。

    
快調に進む相方      と    フカフカの新雪

今シーズンこのルートをまだ誰も歩いていないのか、笊かんじきでも結構潜るラッセルは、片斜面のため山側の足が抜けず思いの外苦労する。小雪舞う二ノ滝神社に着いた頃には息も絶え絶え、汗だくのヘロヘロ状態であった。ああ情けない…
神社に礼拝し中に荷物を置いてアウターを脱ぐと背中から湯気がもうもうと立ち上り気持ちよいが、風呂上がりの相撲取りのようで相方の失笑を買う。
半分期待してなかった二ノ滝の氷結は、ほぼ完璧に出来上がっており歓声を上げたのは言うまでもない。こんなに早い氷結は何年ぶりであろうかと考えてみたが記憶の糸はたどれなかった。


  
二本の氷柱は良い感じだ

社の中でお湯を沸かし暖かいカップ麺で昼食、でもじっとしていると手足が痺れるほど冷えた。ゴアのアウターなので昼食中も背中から湯気が上がるのが面白かったようだ。このラッセルで脂腸が少し減ったような気もしたのだが…。
その後空身で氷瀑のすぐ下まで近づいて自然観察、時折ミシッと気持ちの悪い音が冷たい空気を切り裂くように響き渡る。そう言えば以前来た時に氷が途中で折れて落下した様を見たことがある。昨日の暖かさが崩落を誘発しているのだろうか、怖いのですぐに逃げたが、蒼く色づいた氷瀑には吸い込まれそうな神秘的美しさがある。
こんな景色は当分見られないだろうからとしっかり瞼に焼き付けた。


  
間近に見ると迫力がある

帰路はラッセルが無い分速いが、枝を乗り越える際にバランスを崩し転倒、谷底への滑落を期待していたようだが何とか止まった。
いやはや加齢と体重というものは、その増加と共に実にいろんな付加価値も引っ付いてくるものだ。決して歓迎できるものばかりではないが…
かんじきを脱いで先頭を譲ると快調に歩を進めるも再び付いていくのがしんどくなる。この人は何でそんなに軽快に歩けるのだろう???

よく考えれば答えは明白なのだが…
楽しい雪遊びでした。