【やまいびと、二ノ滝　探勝会】

杉木立の中のラッセル

【日　程】2009年01月25日（日）
【山　域】鳥海山
【山　名】二ノ滝(500m)
【天　候】吹雪
【メンバ】3人(with S藤さん、M浦さん)
【コース】胴腹の滝から往復
（概　略)


駐車場(10:10)---(13:20)一ノ滝神社(13:48)---(15:31)二ノ滝(15:40)---(16:00)一ノ滝神社---(17:50)駐車場


大雪警報にびびり当初の予定はキャンセル、代わりにブリザード大好き人間3人で急遽二ノ滝探勝会としゃれ込む。が…
自宅の除雪を完璧に行い待ち合わせ場所へ急ぐも猛吹雪で視界なし、県道もろくに除雪されてないので悲観論が先行するが、重篤な病人一名の強引な意見に引っ張られて出発する。途中の林道も除雪なんかされてないが、我が愛車の馬力に任せ強引に突っ込み、車道終点まで入った。

毎年二月の第一日曜に遊佐町主催？の二ノ滝探勝会があるのだが、へそ曲がりの我々は、敢えてラッセルを楽しみたくて1月中の探勝を行ってきた(行動は単独）。
この日の新雪はのっけから膝ラッセル、新雪は軽いが結構辛い。が、困った病人達にはこれ以上の環境はない。
3人とも実に久し振りの山行、辛いけれど、とても楽しいのだ。
トップのラッセルをやりたくて「交代〜！」と元気な声が林間にこだまする。

数日前までは、こんな陽気

例年だともうすぐ滝は完全氷結の時期なのだが、今年はつい二日前まで里には雪などまったくなく、春のような暖かさだったため氷結は諦めての出発だった。
降り続ける雪は止む気配などまったく見せず、水墨画のような雪景色に心は躍る。
突然稲妻が光り雷鳴が轟く。
怒っているのは天上の神だけだろうか…？

S藤さんのパワフルなラッセルはさすが、小柄なM浦さんにはちょっと気の毒だったが、不屈のパワーは健在である。
去年スキーで来たときにはトレースにも助けられ、2時間弱で滝までたどり着いたのだが、今回は東屋のある駐車場まで3時間を要した。這々の体で東屋にもぐり込むと昼食休憩、M浦さんからイチゴジュースと美味しい焼肉を御馳走になる。

出発が遅かったので、ぎりぎりの時間だったが、誰も帰ろうと言わない。
そこに微妙な心理戦があったのは言うまでもないが…
そそくさと食事を終えるとすぐに出発の準備、ここから滝まで1時間くらいで何とかと考えていたが甘かった。

底なしのトラバース

車道終点から急斜面のトラバースに入るや、雪は尋常な深さではなく、腰を越え時に胸までもぐる。一気に降り積もった雪は底なしの様相を呈し、山側の足が抜けないのだ。上半身を押しつけてスペースを作り抜き上げるも、次の一歩がまた底なし…

延々これの繰り返しである。

やっと二ノ滝神社に到着

M浦さん秘伝のウルトララッセル術も焼け石に水、5時間を要した猛ラッセルは、皆の脳裏に克明に記録され、決して忘れ去ることの出来ない山遊びとなった。
二ノ滝神社に柏手を打ち、そのまま滝の見える場所まで進むと、案の定、音を立てて水が流れ落ちていた。
しかし、労苦の後の雪景色は実に感慨深いものであった。

完全氷結にはまだ遠い今年の二ノ滝

記念の写真を慌ただしく撮るとすぐに回れ右、2時間弱要した往路をたった20分で駈け上がる。
後はトレースを辿るだけと楽観していたが、朝から降り続いた雪は、下るに従いトレースを深く覆い、最後はヘッドランプのお世話になり、這々の体で車に到着した。

たかが二ノ滝、されど二ノ滝…

良い子の皆さんは、決して「やまいびと」の真似などしないように、ご忠告申し上げます。


ついでに…
自宅を出る折り完璧に除雪した筈の我が家の惨状は…
帰宅時には想像を絶するものでありました。

こんな猛吹雪の日は、おとなしく家にいて…
こまめに…

ふう、やれやれである。