【母狩から金峰へ】


縦走路途中からの金峰山

【日 程】2008年11月15日(土)
【山 域】摩耶連峰
【山 名】母狩山(ほかりさん)(751m)
【天 候】晴れ
【メンバ】二人
【コース】谷定→母狩山→鎧ヶ峰→金峰山
(概 略)


谷定口(9:10)---(10:45)母狩山(10:55)---(11:51)鎧ヶ峰(12:25)---(13:49)金峰神社登口


いつもお世話になっている大先輩のS氏から山行のお誘いがあったのが数日前、久しく山歩きしてないので渡りに舟とはこのことなり、喜んでお供すると申し上げた。

母狩山は摩耶連峰の北端金峰山の一つ手前の山で、とんがり帽子のような山容が目を引く。以前登ったのは何年前だろうか、湯ノ沢岳からの縦走路上にあり登山口は谷定からと長滝からの2箇所存在するようだが、私が過去登った道はどっちだったのか、2004年に湯ノ沢から金峰まで縦走した記憶は鮮明なのだが単独で登った記憶は定かでない。
今回は車を谷定と金峰の両方に置きミニ縦走と言った感じ。

朝の光に照らされた山腹の紅葉が艶やかだ。準備を整え堰堤から歩き始める。S氏は地元の山の会にも入会され結構の山行を重ねているとのこと。のっけから快調に飛ばす。方や私は3ヶ月間ろくに体も動かさずに怠惰な生活を続け足も体も非常に重い。幾重にも連なる石積みの古い堰堤を何度も乗越し、沢沿いに進み渡渉し急斜面に取り付く、つづら折りに延びる道は高度がグングン増し次第に展望が開けてくる。



痩せ尾根を母狩山目指して


中腹より下が最後の紅葉だろうか、良い日に山行出来た事を素直に喜ぶ、辛い汗も快適に思えてくるのが不思議なところで辛い体とは裏腹に気持ちはさわやかだ。
じきに尾根に合流すると小休止、目指す母狩の頂が梢越しに望めメラメラと登行意欲が増す。穏やかな日射しに恵まれたこの日は半袖で十分とばかりに景気良く上着を脱ぐもさすがにじっとしてると少し肌寒い。
全ての葉を落としたブナの樹皮が白く輝く光景は、この時期ならではのもの、林床に降り積もった落ち葉が優しさを醸し厳しい冬の前の静寂が心を落ち着かせる。

ここから急登が縦走路まで続き結構息が切れた。ヒーコラ言いながら辿り着いた山頂では、月山が霞んではいるものの良い感じ。遠く朝日連峰の稜線を目で追うも大朝日は雲に隠れている。障子ヶ岳の天を突く鋭峰が一際目を引くが、今年の朝日参りはもう無理だろうかとひとりごちる。記念の写真を撮りすぐに出発、母狩の大下り前の絶景を堪能し、降り積もった落葉の絨毯がサクサクと小気味よい音を響かせる急斜面を尻セードで下る。
高度差300mを一気に下り振り返ると母狩山がとてもとても高く見えた。


   
縦走路より庄内平野を俯瞰する


ここから鎧ヶ峰まで登り返すと、美しく輝く楓の黄葉が見事で辛い登りを慰めてくれた。鎧ヶ峰で金峰からの登山者と出会う。ここで昼食大休止、眼下に広がる庄内平野と鳥海、月山の眺望が見事だ。改めて庄内と言う地の豊かさを思う。この広大な開放感に心のやすらぎを覚えるのだ。
十分休憩し出発、ここからは気持ちの良い稜線闊歩を楽しみ一気に麓の駐車場まで下る。
間もなくやって来る白い季節を迎えるべく、社務所は雪囲いの支度に忙しげだった。


   
日射しに輝く黄葉   と   登山路入口のお地蔵様