ご同慶… 鳥海山歩


とっても 「テンポ」 な M浦さん


【日 程】2008年11月30日(日)
【山 域】鳥海山
【山 名】???
【天 候】時々吹雪
【メンバ】二人
【コース】???
(概 略)
 ※写真提供:M浦さん

鳥海は独立峰ゆえその頂に人々の興味は集中する。けれどもその裾野はとても広大で、複雑に入り組んだ地形は実にバラエティーに富んだ魅力的景観を楽しませてくれる。
恥ずかしながらその魅力をほとんど知らない未熟者がこの私である。

前日の晩にM浦さんから久々メールがあり、すったもんだのあげく私の神経症的山依存症治癒目的の山歩をすることに…
優しいお心遣いに感謝である。

この病気の治療法は簡単であり医者はいらない。患者はもちろん同行者も一緒に癒されるので一挙両得、濡れ手で粟、いやいやつまりは、どちらも困った病持ちだということである。

昨日は困ったほどの快晴で、相方は羨ましいことに、何処ぞの山をほっつき歩いてきたらしいが、当方はと言えば、まじめに会社をサボり家業に勤しんでいた。
予報では日曜は最悪天、やけ酒呑んでふて寝を決め込んでいたところに件のメールが…
翌朝に判断ということで爆睡、目を覚ますと雨は上がっている。こりは行くしかねべと準備をしていると決行メールが入った。



久し振りの雪山に、にやける筆者


そうと決まれば気持ちは雪山へ、かんじきと長靴を車に積み込み出発、近くのコンビニで待ち合わせ、いざ現場へ…
林道は除雪されており楽々目的地へ、踏み板の外された吊り橋を恐怖に震えながら渡ると、にぎやかにお喋りしながらゆっくり、ゆっくり。

真新しい親方の足跡がいっぱい残る雪道はまだ柔らかく、病人にとっては最近成長著しい突き出たお腹が邪魔し、一歩踏み出すにも掛け声がいる。
途中久々眺める岸壁は迫力満点で実に良い。



これも久々眺めた柱状節理の岸壁


およそ1時間でお地蔵様のある地点へ、小休止後、本日の目的である某地点の偵察へと一歩を踏み出す。
M浦さんは鳥海の数あるコースをほぼ完全制覇されたお方であり、その複雑な地形にも精通しておられる。そんなエライ人が最後に残していたのがここである。

夏道は無く鬱蒼たる藪が行く手を阻む。けれども葉が全て落ちた今の時期は、見通しだけは効くので偵察にはうってつけなのである。
が、久々の雪山をかんじき登行する我が病身は大量の発汗を伴い、心拍数と血圧は急上昇し、楽しいったらありゃしない。


タイミング良く雪まで降ってきた。
嗚呼、いと嬉シ。


藪の中を急登行する


地形図を眺めると結構な急斜面、藪の薄い場所を適当に繋げながら登り続けると何か変…。
コンパスを出し目的の方向を決め再出発、滝のある小沢に行く手を阻まれるも、少し高巻きし乗り越える。

出発時間が遅かったので見晴らしのきく尾根筋まで歩を進め今日はここまで、大体の地形を確認できた。目標とするルートも何とかなりそうで、気分良くカップヌードルの定番昼食を取る頃には雪が本降りの様相、トレースが降雪で消えないうちにとっとと下る。



なんまいだぁ〜

帰路は獲物を狙うイヌワシの如き視線をもってキノコを捜すも空振り、気温も下降気味か舞い上がる雪炎に奇声、歓声を上げる、病人二人…

やれやれ…

久し振りに生きの良い雪を体感し、心がポカポカになるとても楽しい山歩でありました。

ご同行いただいたM浦さんに感謝である。