【もう一つの別の里山遊び 胎蔵山】


中の宮付近からの楯山集落と正面は松山スキー場


【日 程】2007年11月25日(日)
【山 域】山形県酒田市(旧平田町)
【山 名】胎蔵山(729m)
【天 候】晴れ
【メンバ】単独
【コース】鷺沢口から往復
(概 略)



鷺沢口(9:17)---(9:53)中里口分岐---(10:24)中の宮---(11:04)山頂奥の院(11:20)---(11:46)赤剥へ寄り道して中の宮---(12:01)中里口分岐---(12:25)鷺沢口



地形図をぼんやり眺めていると、楯山川から伸びる点線がすごく気になっていた。今を遡ることおよそ15年以上、一度このルートを探そうと試みたことがあるが、藪に阻まれ敢えなく敗退、当時はGPSなんてなかったのだ。その時は結局中里口から山頂を往復した。

時の過ぎゆく速さは何ともすさまじく、靴下の中に小石が入ったように、気にはなっていたのだがズルズルと今日まで・・・
けれども努力はしていたのだ。何度も付近の林道をグルグルと捜し回ったのだが、、生まれついての方向音痴ゆえ、結局自分の居る場所さえ分らなくなり頓挫を繰り返す。

鷺沢からも登れるという話は何度も聞いていたが、ここも登山口が分からず結局ほったらかし状態、けれども今年ひょんなことからそこを発見したのだ。
種を明かせば、看板が整備され誰でも容易に辿り着けるだけの話f(^^;)

最近の行政は意味のないような(本当はあるのだろうが)立派な林道をあちこちに整備し、この地も例外ではなく、迷路のような舗装された林道が出来てしまった。いやいや、未だ建設中なのだが、この工事現場付近から登り始める。

登り口の標高は60m程、山頂が729mだから結構の高度差だ。最初は杉林の中の平坦な山道を暫く辿ると、以前に登った中里口への分岐が現れた。すぐに鳥居松の看板、巨大な松の木が今は無惨に枯れている。ここから急登をジグザグに登り、弘法清水で喉を潤し、傾斜が緩くなると杉林の中に薬師神社中の宮の祠がヒョッコリ現れる。ここで標高は500mと少しである。


   
途中の弘法清水   と   薬師神社中の宮


昔は胎蔵と言う呼び名は大蔵、大浄、台上とも記したらしい。天台宗と真言宗の修験の山であったと山形百山に記してあった。
修験者よろしく傾斜が緩んだものの結構深い雪の中を黙々と登る。気が付くと辺りはブナ林となり結構太いブナもあり別の山を歩いている気がした。
以前登ったときの記憶はほとんど無く、初めて登る山のようでウキウキする。静寂を破るかのように突然、山鳥が巨大な羽音を轟かせ飛び立つ。


   
山頂付近のブナ林


奥の院と赤剥の分岐付近では25cm位の積雪、まずは300m先の奥の院へ片側が見事に切れ落ちた稜線を進むと、すぐに小さな祠が現れた。
扉を開け柏手を打ち、山行の安全を祈ると小腹が空いた。速攻でカップ麺にテルモスからお湯を注ぎズズズィとかき込む。すぐ側に三角点があり雪をかき分け確認する。


   
山頂の薬師神社奥の院


酒田市内からも特徴ある台形状の山容は確認できるが、東面は想像もできない急斜面となっている。
轟音と共に急旋回していく庄内空港へ向かう旅客機は手が届きそうなほどに近い。
この山の頂上付近は多分人の手が入っていない原生林だろう。春か秋に再訪したいと思うが、果たしていかに・・・
いつも気持ちだけはあるんだけどなあf(^^;)


   
山頂部東面、奥のピークまで道はある

雪に覆われた中ノ俣地区