【朝日連峰龍門小屋で憩う】


南寒江山付近のマツムシソウ群落

【日 程】2006年8月26日〜27日(土日)
【山 域】朝日連峰
【山 名】龍門山(1688m)
【天 候】晴
【メンバ】2人
【コース】日暮沢→龍門小屋泊→日暮沢
(概 略)


8/26 日暮沢小屋(7:40)---(11:10)清太岩山(11:50)---(12:27)ユウフン山(12:50)---(13:57)龍門小屋

8/27 龍門小屋(10:20)---(11:45)清太岩山---(14:00)日暮沢小屋


下界では残暑厳しい日が続き少々バテ気味、昨年共に朝日を登り、公私とも大変お世話になっている大先輩のS氏からまた朝日に行こうと誘われ、とりあえず龍門小屋まで行って見ようよと、ろくに予定も決めずに出発、天気は良い。
S氏の本当の目的は龍門小屋管理人のE藤さんのお話を聞くことであったようだが、私はそれとは別に避暑と小屋でゆっくりしたいとの目的、酒飲みが本当の目的という口の悪い人もいたが、そんなことはない山を健全に楽しみ明日への糧とする、これが究極の目的である。でも朝日ビールは性懲りもなく1ダース背負っていったことは言うまでもない。

急登に大量の汗を絞り取られ休憩を何度も取りながらゆっくり登る。残念ながら雲で眺望はない。S氏は1年振りの泊まりでの山行、重荷に苦しみながらも順調に高度を稼ぐ、小屋での冷たい朝日ビールが恋しくて途中何度も無線を飛ばすが応答はない。実は前日A.TOM隊長から電話があり、夜行登山でユウフンまで登り朝日を眺めると言うことだったが、果たしてご来光を拝めたのか心配だった。つまり隊長とは上で待ち合わせなのだ。
つい二週間前も朝日で遊んでいるのに、何という朝日馬鹿なんだろうと思うが、自分も一緒にいたことを思い出すと自分も困った人なんだなと改めて思う。

ユウフンを過ぎるとマツムシソウが姿を現す。未だ何とか咲いていた事にホット胸をなで下ろす。S氏に明日は寒江山のお花畑を堪能して貰うこともこの山行の大きな目的なのだ。
途中一人に抜かれ2パーティーとスライド、どっかで見た顔もいたような気がする。
何とか龍門山まで辿り着き後は下るだけ、リンドウの鮮やかな青が気持ち良いと二人で話しながら下ると小屋の前に懐かしい顔(そんなでもないか?)が見えたので大きく手を振る。小屋前では隊長と「どうも大変ご無沙汰してましてホント久しぶりですねえ」「いやいや、こちらこそご無沙汰してまして何年振りですかねえ」と変な挨拶・・・

この日の龍門小屋は結構な人がいたような気がする。早速隊長から冷えた朝日ビールを戴き乾杯し自然と宴会モードに突入、栃木からのパーティーがE藤さんのお話を聞きに集まっていたので管理人室前は結構な人だかり、これに単独の人達も加わり混み合った。
お話を聞きながら次々と質問が飛び交う。過酷なエベレストの様子に皆真剣に聴き入ること暫し、でも時が経つに従いだんだん宴会モード全開、最後は管理人室の中までお邪魔してしまった。
寝る前にまたまた最近恒例化している星空観察会、綺麗な天の川に皆酔いしれる。
またまた就寝時間不明 zzz


   
清太岩山方面からの日の出

見事な雲海


翌朝は山形県側の見事な雲海と日の出を堪能する。連峰は快晴、気持ちの良い朝だった。早い人は5時頃出発、我々は小屋でまったりする。隊長は朝のコーヒーを飲むとすぐさま隅っこに移動し、シュラフにくるまると同時に大鼾をかきながら爆睡状態、隊長は体調がすぐれないらしい大丈夫だろうか?
でも周囲は多分二日酔いだろうと皆冷ややかな視線・・・

私とS氏はそれからゆっくりゆっくり花を愛でに寒江山へ空身で向かう。朝日の主脈を空身で悠然と散歩できるのは最高の贅沢だと思う。お盆に比べたら少し落ちるが、まだまだマツムシソウの群落は素晴らしい。どこまでも続く連峰の眺望もガスが少し上がってきたが申し分なかった。多分この花の景色は今週が見納めだろう。秋の気配がすぐそこまで来ているのを感じた。

ゆっくり小屋に戻ると,、狐穴からの人達と一緒に下ろうと言うことで話がまとまり待つ間にそれぞれ歓談する。
ここの楽しみの一つに人との出会いがある。日本国中いろんな場所から山好きが集まり少しの時間だが交流出来る。
ここに通い始めて一体何人の人と出会ったろうか、この年になって未だ未知の人達との交流に心躍らすとはお恥ずかしい限りだが、知り合うたびに交流の輪が広がっていく事は、とても楽しいしまた何というか人の縁の不思議さに驚くこともある。E藤さんや隊長との出会いもこの場所だったし、このサイトを訪れてくれる何人かの人達との出会いもそうだ。ここに通い続ける限りもっともっと交流が広がればいいと願うのは欲張りなことだろうか。

下りは皆さん一緒にゆっくりと下る。秋の気配にマイタケの話題で盛り上がる。E藤さんに出る木を教えて貰うと皆はキノコ目になる。でもまだちょっと早いんだよね・・・
多分下界では暫く雑用が続く、今度いつ来れるんだろうかと考えながら下ったら日暮の小屋が目に飛び込んできた。皆さんとの再会を期しそれぞれ帰路につく。
八月最後の朝日は穏やかですこぶる機嫌が良かった。次回は・・・?


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