【久々快晴の摩耶山】



摩耶山山頂から鎗ヶ峰(手前)と鉾ヶ峰
奥は朝日連峰の雄、以東岳


【日 程】2005年11月26日(土)
【山 域】摩耶連峰
【山 名】摩耶山(1020m)
【天 候】晴
【メンバ】単独
【コース】越沢口から山頂往復
(概 略)


駐車場(10:00)---(10:17)小浜の茶屋跡---(10:25)弁財天滝---(10:40)分岐点---(12:19)山頂(13:20)---(14:07)分岐点---(14:20)弁財天滝---(14:28)小浜の茶屋跡---(14:41)駐車場


連日の雨に毎日うんざりしていた。しかしこの日は朝起きたら久々の快晴土曜日、支度もそこそこに自宅を飛び出し向かった先は庄内平野の南端にそびえる摩耶山、実に九年振りに訪れることとなった。広域合併で全て鶴岡市となったがやっぱり温海は温海だ。

温海側は越沢口と関川口、朝日側は倉沢口と三つのルートがあるがこの日は以前来たときと同じ越沢口から当時の記憶を辿りながら登ることにした。このルートは西面の壁にある尾根をひたすら山頂目指して真っ直ぐ登る感じで多分最短ルートだと思う。

駐車場から沢沿いに暫く進むと弁財天滝が現れる。滝のすぐ側に付けられた鉄の梯子を登ると急登の始まり、ひたすら重力に逆らいながら登ると分岐点に着く、ここから左に行けば仙人が岩屋、右に行けば七つ滝を経て関川口からのルートに合流する。目の前には覆い被さるような急登が待ちかまえている。

        
弁財天滝  と  クマの足跡

高度が上がるほど雪が深くなり先が不安になる。昨日まで降った雨で表面が凍った雪はモナカと言うのか?足を乗せるとズボッと沈む、下の雪は柔らかいのでバランスを崩しやすく何度も転びそうになる。
雪面には獣たちの残した足跡が至る所に見えた。カモシカや野ウサギ、明らかにクマの物と思われる大きな足跡も何ヶ所かあり目を楽しませてくれた。
最後の200mは又下までの積雪、これをラッセルというのか?学生時代に先輩に扱かれた腿上げ運動のようで、四歩で20pも進めない有様、1時間以上を要した。

   
急登を振り返る  &  屏風のような山容

それでもめげずによじ登ると何とか稜線に辿り着くことができ、抜けるような青空の中に白く染まった以東岳の姿が目に飛び込んできた。


やっとの思いで稜線へ辿り着くと、この景色

東面は切れ落ちており慎重に尾根を山頂まで進み雪で隠れた一等三角点を掘り出しザックを下ろす。
こんなに展望が良い山だったかと記憶を辿るが良く思い出せない。

純白の衣を纏った月山が大きい、以東岳も存在感がある。大朝日は陰になって見えないが、障子ヶ岳から左に大桧原山や赤見堂山が連なり月山へと続いている。北の方に目を転ずると真っ白な鳥海山が、すっくと天に向かって伸びている。まるで海上に浮かぶ島のようだ。利尻島をこの目で見たことはないが多分こんな感じではなかろうか。日本海側は温海岳がひときわ目を引く。目を凝らすと粟島が霞んで海上に浮かんでいる。

賑やかな声が聞こえたと思ったら、新発田からと言う3人パーティーがやって来た。一緒に昼食を食べながら景色を眺めた。久々の快晴山頂は風もなく陽差しが暖かく夏山の服装でも全然寒さを感じない。いつまでも景色を眺めていたいが夕刻から所用があり帰らないといけない。後ろ髪を引かれる思いで往路を返した。
帰路も深いモナカ雪に難儀し急斜面を転げ落ちて来た感じ。ツボ足では多分この日が限界かな・・・


  
月山    と    鳥海山