【ワイルド、祝瓶山】


木地山ダムから望むスクッと伸びた祝瓶山

【日 程】2005年8月7日(日)
【山 域】朝日連峰
【山 名】祝瓶山(1417m)
【天 候】霧雨
【メンバ】単独
【コース】
(概 略) 祝瓶山荘 → 桑住平 → 祝瓶山 →大玉山分岐 →桑住平 → 祝瓶山荘


祝瓶山荘(6:34)---(7:13)桑住平---(9:21)祝瓶山(10:00)---(10:58)大玉山分岐---(11:48)桑住平---(12:26)祝瓶山荘


祝瓶山には憧れがあった。大朝日岳に登るたびいつも思うのだ、あのかっこいい山に登りたいと、けれど、不精者にはあまりにも遠い・・・

夜中の三時、寝苦しさに目がぱっちり覚めた。これは行くしかない、と言うことで一路長井を目指す。途中白鷹まで雨が降っていたが、長井に入ると何故かやんでいる。木地山ダムを目指すが、長井ダム関連の工事箇所が多くえらく遠い気がした。祝瓶山荘まではダムから本格的なダート、最近こんな道通ったこと無いような気がする。
自宅からおよそ3時間で山荘前の駐車場、アブが猛烈な勢いで窓の隙間から車内に飛び込んできた。

車の中で窓を閉め切り準備し急いで飛び出す。山荘前には勢いよく水が流れていて水筒を満タンにして出発、遠くで雷鳴が響きベタッとした湿気が不快だ。
大きく揺れるカクナラ橋を渡り最近刈り払われた道を急ぐが、途中の斜面が大きく崩れ登山道が無い。仕方なく上を巻いて進むともう刈り払いはされていない。少し雨が降ったのか藪漕ぎしながら進むと全身ずぶぬれである。これが山本来の姿なのであろうが、最近、刈り払われたきれいな道に慣れた私には辛い。

桑住平の分岐の標識を左に進み小沢を何度か渡ると道は大きく右にカーブし急登となる。ここから一気に頂上まで700mの急登が続く。日頃の怠慢がもろに出て足が全然上がらない。おまけに途中から霧雨となりズボンから靴下までびしょ濡れだ。人が殆ど通らないのか刈り払いはされていない。故に滴が全部靴の中に吸い込まれるのだ。汗が止めどなく流れ合羽を着ても同じと思い濡れるに任せて歩く。最近雨など見たこと無いので逆に濡れて気持ちよいと言ったら負け惜しみか。

道は尾根伝いに上に延びているが視界は殆ど効かないので、どの辺にいるかは地図と高度計で確認しながら進む、上に行くほど急になり岩もしっかりしてくる。汗止めのバンダナが飽和状態となり何度もしぼり、そのたびに休憩するからちっとも高度が上がらない。最後の100mは左に大きくトラバースして直登のイメージか、手足を使って登り切ると、もうここより高いところがないようだから多分頂上だろう。三角点の標柱が二本並んでいる。地元の名山らしく記念の標柱が何本か立っている。
空腹を感じたので定番のカップ麺を食べる。

  
カクナラ橋 と 祝瓶山山頂

展望はまったく効かず、まるっきり雲の中、またしても遠くの方で雷鳴が聞こえる。さすがに1400mの高度になると下界よりかなり涼しく風が心地よい。三角点に腰を下ろしゆっくりしていると濡れた服も殆ど乾いてしまった。
目的は大朝日方面の展望だったが、誰かさんに天気運を持ってかれたみたいで、やっぱりここも朝日連峰だ。いつの日かここからの大展望を楽しみたい。

来た道を戻っても良いのだが、折角だから大玉山分岐を回って行くことにする。ここも大朝日連峰の主稜線の内と考えたわけではないが・・・
針生平方面に下ると道はきれいに刈り払われている。途中山形からの3人連れの人達に出会い話しをすると、こちら側はずっと快適だったとのこと、ああ失敗したと思ったが後の祭り、実際小国から入ろうかと結構悩んだのだ。
カクナラへの分岐から先は足下が見えない藪漕ぎ、またまたびしょ濡れになる。  やれやれである。

それしにても靴下まで濡れると歩きにくいことこの上ない。ちょうどこのトレッキングシューズも限界まで使ったようだし、快適なゴアの靴でも買おうかな。
もうじき山荘が近くなって、やっと雲が切れだし山容が見えてきた。ううむ、祝瓶山恐るべし、間近で見るとまたまた格好良く惚れ直した。小国口から見るとこの山はどんな山容を見せてくれるのだろうか、楽しみが一つ増えた。

  
頂上直下に咲く花? と 祝瓶山荘前からの眺望