【祓川から七高山】 鳥海山矢島口
                    (山スキー)




【日 程】2005年5月28日(土)
【山 域】鳥海山
【山 名】七高山(2230m)
【天 候】晴
【メンバ】単独
【コース】祓川から七高山往復(山スキー)
(概 略)


祓川駐車場(8:25)---(9:36)七ツ釜避難小屋(9:48)---(11:45)七高山(12:50)---(13:32)祓川駐車場


久々の山スキーは天気予報を見たら秋田側の方が良さそうだったので、祓川から登ってみることにした。長らく鳥海に通っているが不精者故、裾野をぐるっと一周してまで登ろうという気は今まで起きなかった。故に初めてのコースと言うことになる。
中島台林道が使えないため本当に遠く感じる。もっとも駐車場には関東方面からの車がビッシリ、あちらに比べたら遠いなんて言えないなあ・・・

約二ヶ月ぶりに足かせをはめての山行き、ろくに体を動かしていないつけがすぐに現れる。いきなり大量の汗、胸が苦しく足も上がらない、とても秋田の師匠になんて付いて行けそうもない。一から鍛え直さないとこれからのシーズン大変なことになると思った。

ふと前を見ると何となく見たことのある(ネットで)ザック、ご夫婦で登っておられるのは、ひょっとしてと思い、思い切って声をかけてみたらやっぱり蒲生さんでした。噂のカリスマスーパーテレマーカーは、本日奥さん孝行の様子、二言三言話し先行してもらう。こちらは必死なのに余裕の登行、奥様がいらしたのでゆっくりのようでしたが、時にパワフルな登行を見せてくれました。もし単独だったら多分私の3倍のスピードでしょうな。

  
青空に映える山と雲

このコース初めてだが標高差1000m、高度計を持っていればわかりやすくて良いが庄内側より傾斜はきつく感じた。特に上部の斜面は30歩がやっと、這々の体で七高山に辿り着く。雪は七高山三角点のすぐ下まで着いており今年はやはり大雪なのかなと思った。この時期に七高山に登るのも初めての体験である。お祝いの意味も込めて缶ビールを2本も呑んだら寒くて体が震えた。

シーズン40回はここに登るというおじさんから、焼き鳥やミニトマトを御馳走になり昼食大休止、さすが春スキーのメッカ、七高山は満員である。ガスの中時折見える新山にもかなりの人が登っている模様、定番のカップ麺を食べゆっくり昼寝でもと思ったが寒くて無理、体を動かしているとあまり寒さは感じないので、シールを剥いだりワックスを塗ったりとせわしない。


  
左、舎利坂の大斜面と      右、満員の七高山


ぼちぼち皆下り始めると先程のおじさんが、こんなガスの中怖くはないかと聞くので、怖いですと正直に言う。最近遭難者が頻繁に出ているので気を付けて下るよう注意を受ける。ここは厚顔に徹して蒲生さんの後をついていこうと思って姿を探すがすでに出発したのか見えない、あわてて後を追う。

途中で追いつき無理矢理ガイドをお願いする。それにしても踵パカパカスキーでどうしてあんなに安定して滑れるのだろう。不思議だ。
鳥海東面の斜面は広大だ。右に行きすぎないよう注意を受け、意識は左を呪文のように唱え滑り降りる。時折振り返るとさっきまでいた七高山が高い、視界も良好になり一気に滑り降りる。春日部からいらした単独の方と本当に下りは一瞬だと言いながら相前後して下る。
聞くと彼も蒲生さんを知っているとのこと、さすが全国区のスキーヤーだ。奥様を優雅にエスコートして余裕で下っていく。

下の方の斜面は凹凸が激しく怖くてスピードは出せない。でもザラメはスキーが走る。登りでほとんど体力を使い果たした身にはスキーを押さえる体力は残っていなくてとても辛い。
振り返ると先程までいた七高山が信じられないほど高く見えた。こちらから見る岳相は庄内側よりかなり急峻に見えた。「おらほの山が一番」と言う地元の方の気持ちが解るような気がした。
機会があったら再訪したい。


  
左、七高山からの新山         右、一瞬の快感後振り返る