【スキーテスト 土湯山敗退】


土湯山

【日 程】2005年1月22日(土)
【山 名】土湯山(576m)
【天 候】晴
【メンバ】単独
【コース】高屋駅から往復
(概 略)

高屋駅(13:00)---第一リフト終点(13:36)---標高300m地点(14:07)---(14:30)高屋駅


本日は新品の山スキーテスト、いきなり鳥海山になんて行けないから近所の山でテストした。

陸羽西線高屋駅の上には国設最上川スキー場がかつて営業していた。閉鎖してから何年になるかは忘れたが、地元の人から歩いて登る分には大丈夫との情報を得たので、調子が良ければ土湯山山頂まで行こうと思い、家で昼食を食べてから出発。

まあ、山に行くのに昼からと言うのも気合いが入ってない証拠であるが、そこはまあテストと言うことで・・・

駅の跨線橋には、東京から環境調査のため来たという美人のお姉さんが、寒そうに空を見回していた。熊鷹とかいろんな野鳥を調査しているらしい、スキーを担いでいくと驚いた表情をしていた。事情を話しすぐに帰ってきますと言い出発。

若かりし頃は、かなり足繁く通ったスキー場であるが、懐かしさと共に一抹の寂しさも混じり複雑な心境である。気温はたぶん氷点下であろうゲレンデは、当然新雪パウダー、滑る分には申し分ないのだろうが、如何せん新米スキーヤーは板が沈んで歩き辛いことこの上ない。早速大量の汗をかく。

このシステム、平地では非常に歩き辛いものがある。しかし斜度が増す毎に本領発揮、クライミングサポートをチェックしながら何とか第一リフト終点まで到着、とにかく暑い。アウターを脱ぎたいが、時折吹雪になるのでそれもできない。


ブッシュの生えたゲレンデと最上川対岸の山々

生まれて初めてのシール登行は辛かった。確かに後には滑らなかったが、前にも全然滑らないのだ。そして当然ヒールがパカパカ動く、雪が締まっていればそんなに辛くないだろうが、新雪では板が非常に扱いにくい。と言うのは重量がバックカントリースキーに比して相当あり、スキーバランスが非常に悪い気がした。基本的に登るのではなくて、滑り降りるスキーなのだ。そんなに厚着していた訳ではないのに氷点下の中で大量の汗をかいたのにはまいった。

秋田の師匠が「山スキーは登る道具です・・・」なる名言をおっしゃっておられたが、こりゃテレマークにすりゃ良かったかなと本気で思った。
それと、ゲレンデ用のストックを持っていったのだが、これもいけない。バスケットリングが小さすぎて力が入らない。効いたかなと思って体重をかけるとズボッと刺さりもういけない・・・

まあ、せっかく来たのにすぐ帰っては、さっきのお姉さんにも笑われそうなのでもう少し登ってみることにする。新品のブーツもあまり足に合わず、小指の辺りが痺れてきた。バックルなんて全然締めてないのに、やっぱりどんなブーツも実際に目的地で履いてみないと判らないものである。

それでも目標が見えてると何となく登行意欲も湧く、第2リフト沿いに平坦な雪原を歩くとルートは三方に別れる。早く行きたいので一番短く急な中央の斜面に取り付いたのが失敗、シールが効いてこの程度は直登出来ると思ったのだが、新雪では無理で本当のバックカントリースキー(後に直滑降)になる。仕方無しに斜登行に切り替えるが、雪が深く思うように登れない。

そうこうしてる内に猛吹雪となった。すぐそばの杉林に逃げ込み晴れ間を待つが、汗もかいてるのでここまでとし、引き返すことにする。敗退である。
スキーを外しシールを引っ剥がす。案外簡単に外れるものであるが、滑走面にベタッと跡がついている。タオルで拭いたら少し取れた。後はワックスを塗ってブーツをスキーモードに切り替え滑走開始である。

と言っても、大昔ゲレンデでもコブ斜面と新雪は大の苦手だったのだ。まして初めての板、思いっきり後傾になってしまい太股の上側の筋肉が悲鳴を上げた。這々の体で何とか下まで降りてきた。滑走を楽しむなんて夢のまた夢、新雪の滑り方を一から勉強しないと・・・

一番のショックは登行時しゃがんでかかとのクライミングサポートの操作ができなかったこと。お腹が邪魔になって・・・
ダイエットから始めないといけないかもなあ・・・

中年には辛い遊びだ。


この斜面の途中で敗退、師匠に笑われそうな斜面ですが・・・



下手なシュプール