【恒例の二ノ滝へ】


二ノ滝

【日 程】2005年1月16日(日)
【山 域】鳥海山
【山 名】二ノ滝(500m)
【天 候】曇
【メンバ】単独
【コース】胴腹の滝からピストン(ロシBack country ski)
(概 略)


胴腹の滝(10:16)---一ノ滝駐車場(11:31)---(11:55)二ノ滝(13:36)---(14:31)胴腹の滝


正月早々から連日の雪かきで、雪を見るのも嫌になっていたのだが、昨日あたりから随分緩み、今朝は小雨が降っていた。鳥海の頂は雲の中、こんな日は二ノ滝への散歩に限る。新品の山スキーのテストもしたいのだが、楽しみは後にとっておいて、使い慣れたロシニョールのバックカントリースキーを持ってゆっくり出かけた。

フカフカのパウダーを期待したがこの天気では無理、残念ながらベタ雪だ。おまけに雪上車が数日前に動いたらしくその軌道跡がまだ残っている。ツボ足でも歩けるがやっぱりスキーの方が速い。久々の山歩きは、なまった体に適度の刺激が加わりすぐに汗が出る。薄手のフリース一枚になり腕まくりをして歩く。


捻り鉢巻きに腕まくりの私です。

駐車場までは雪上車が踏んだ跡を歩くから比較的楽に到着、ここから先は踏み跡がないと言うことは、誰もいないと言うことだ。喜び勇んで先を急ぐ。
寒気団の中休みか、本日はまことに穏やかな天気、暖かく風もない。それでもゴオゴオと不気味な音が響くのは、雲に隠れて見えない頂上方向からだ。たぶん上は大荒れなのだろう。


ブナ林の中急斜面のトラバース

例年より積雪は少ない気がする。通い慣れたブナ林の斜面をトラバースしながら下り、沢沿いの夏道に出るとすぐに二ノ滝神社の社が見えてきた。
柏手を打ちすぐ中に荷物を置くとそのまま橋のたもとまで行く。今年もいつもと変わらぬ二ノ滝の氷柱が目に飛び込む。やはり完全に氷結はしていない。もう一寒波来たら完璧だろう。

   
氷結途上の二ノ滝

缶ビールで一人乾杯、一汗かいた体に適度に冷えたビールがしみ渡る。昼食をとりながらぼうっと時間を忘れて眺めていた。世に名瀑は数あれど、氷結途上のこの滝が好きだ。流れ下る飛沫と出来かけの氷柱のバランスが面白いのだ。完全に氷結し静的なオブジェと化した滝よりも、今の中途半端な雰囲気がとても楽しい。

流れ下る飛沫を目で追い続け、ふと脇の氷柱に目を移すと天にせり上がっていく錯覚を覚えた。面白いので童心に返り何度もやってみる。同じ所を流れ下る飛沫の形もようく見ると全て形が違う。見れば見るほど味のある風景である。

ふと気がつくと、またおいでと言っているかのように、はらはらと雪が舞い降りてきた。今年の平穏を祈り帰路につく。

帰りは思いの外滑らないスキーに難儀した。胴腹の滝で少し水を汲み、後は吹浦の「あぽん西浜」まで温泉恋しさに車を飛ばす。


銘水で有名な胴腹の滝の水汲み場