【奇岩の山 甑山】

【日 程】2004年9月12日(日)
【山 域】丁山地
【山 名】甑山 【男甑(981m)女甑(979m)】
【天 候】晴
【メンバ】単独
【コース】
(概 略) 登山口→コル→男甑→女甑→登山口


登山口(8:55)---(9:16)名勝沼---(9:35)コル---(10:25)男甑(10:33)---(10:52)コル---(11:11)女甑(11:40)---(11:54)コル---(12:12)名勝沼---(12:33)登山口


前日は岳友三人で虎毛山に登りキャンプ場泊、早朝皆さんお帰りになったので、一人残された私は、さてどうしたものかと思案すると、先年から気になっていた山を思い出した。地図も何も持ってこない思いつきの山行であるが、甑山を目指していざ出発である。

国道13号を院内まで、ここから左折して本荘へ抜ける108号線を進むと、長いトンネルを抜け鳥海町の赤倉に辿り着く、そこを左折し皿川を目指して川沿いに進む、途中から砂利道の林道になりじきに登山口へ、迷うかと思って心配していたが案内看板が要所にありすんなり辿り着けた。駐車場には4台の車、宮城や遠く土浦からのようだ。

途中2箇所の渡渉点を通過し名勝沼までは平坦な道、綺麗に刈り払いされており快適だ。途中朽ちた巨大な根っこがある。中に入ってみると落雷で燃えたのか内部は真っ黒だ。誰かの憩いの場なのか腰掛けと思われる木片が置かれている。
名勝沼は結構広い、静かな水面には周りの木立が写り結構良い雰囲気だ。ここから急登を少し登ると道は右に折れトラバース、それから沢沿いの急登を登り詰めるとコルに辿り着く。


静かな雰囲気の名勝沼

ここから右に行けば男甑、左に行けば女甑、私はと言うと左側に人の声が聞こえたので右に向かった。本当のことを言うと、その時点ではどっちが男か女かわからず適当に右に行っただけの話である。まあ、性格がいい加減だから仕方ない。
結構な急登をぜいぜい言いながら登ると途中にブナの倒木にキノコが出ていた。種類など良くわからないがお腹も空いていたので食欲に負けて全部採った。こういうものは帰りに採ろうと思って残しておくと必ず後悔するものである。

途中二箇所のFixロープがあり振り返ると女甑(その時は男甑だと思いこんでいた)がかっこいい。急登を詰めるとポンと稜線に出た。道は先に続いているが、少し行くと右に枝分かれしている。辺りを見渡すと特別高いところも見えないので勝手にここが山頂だろうと判断し引き返す。一番急な所を下りきると単独の男性と遭遇する。話を聞くとどうやらこっちのほうが男甑だという事が判った。と言うことは私は山頂を踏んでないことになる。と判れば引き返すしかない。無駄な事をしてしまったと思うが後の祭り。

男甑には稜線に出てから軽いアップダウンを二回繰り返すと到着、先の男性から記念写真を頼まれたのでお互いに撮り合って下山する。彼はこの後丁岳を往復するという。コルまでの間、五六人の登山者と行き交う。コルからまた急登を女甑目指して登る。シャリバテなのか足が上がらない。右側はストンと切れ落ちている。覗くと足が震えた。高所恐怖症の者が山を登るとは我ながら滑稽だ。

それでも何とか山頂にたどり着きすぐに昼食休憩、お湯を沸かしカップ麺を食べる。眺望は遮るものが何もない分、女甑のほうが良いだろう。この日は晴れてはいるものの霞んでいてあまりよろしくない。丁山の向こうに綺麗に見える筈の鳥海も頂上付近が少し見えるだけだ。後は下るだけ、急登を下るのもまた辛いが帰りの温泉を楽しみに急ぐ。

帰宅後欲張って採ったキノコをあちらこちに鑑定して貰うが、食用の確信を得られず未だ冷蔵庫の中だ。あるいは知らぬ間に家人に捨てられたか?これから秋も本番少しキノコでも勉強するか・・・
県北の名山は聞きしにまさる奇岩と急登が辛い山であった。



女甑
何でこんな形になったのかなあ?


男甑山頂からの眺め
ひょっこり突き出た奇岩がこの山のシンボルだそうな・・・


すぱっと切れ落ちた斜面
怖くて近寄れなかった