【長坂道にて花散策】


笙ヶ岳付近のハクサンイチゲ達


【日 程】2004年8月8日(日)
【山 域】鳥海山
【山 名】笙ヶ岳(1635m)
【天 候】晴れ
【メンバ】単独
【コース】登り長坂道、下り万助道
(概 略)

二の滝駐車場(5:46)---(6:27)渡戸---(7:03)ガラ場---(8:52)笙ヶ岳---(9:17)U峰(9:25)---(9:45)鳥海湖分岐---(10:35)万助道二の滝方面分岐(11:15)---(12:06)万助小屋(12:18)---(13:02)渡戸---(14:40)二の滝駐車場


連日の猛暑で少々バテ気味だが、起床後鳥海方面を眺めたら雲に隠れていたのでこれ幸いと勇んで出発。去年の秋に長坂道を登った時に花の季節にも歩いてみたいと思ったので、二の滝駐車場に向かう。炎天下に長坂道を歩く気はしないので曇って正解なのだ。

駐車場からガラ場までは樹林地帯を急ぐ、昨夜ビールを呑みすぎたのか虫が寄ってくる。途中三の滝の水場で喉を潤し先を急ぐ、もう体中から吹き出した汗が止まらない。渡戸からガラ場までの道はそんなに歩く人がいないのか荒廃気味である。特に上部の笹藪は最近刈り払われた形跡がない。

ガラ場から上は庄内平野と日本海の展望を愛でながらの登りである。時折雲が切れ陽光が容赦なく降り注ぎ、たまらず日焼け止めを塗る。ガラ場から笙ヶ岳までおよそ700mの高度差、花の種類も変化し面白い。

    


長坂道は最近刈り払いされたのか綺麗だ。登山道脇の花も豊富で目を楽しませてくれる。ハクサンシャジンから始まってハクサンフウロ、1500m付近からはハクサンイチゲの群落、ニッコウキスゲも見える。特に見事なのは笙ヶ岳山頂付近のお花畑、普通の登山道は人が歩いた所は土が露出しているものだが、ここは本当に歩いて良いのか迷うほど花の中を歩く。もちろんだれ一人登山者とは出会わない。

笙ヶ岳から鳥海湖までの道も花が楽しい。ニッコウキスゲ、チングルマ、コバイケイソウ、イワカガミ、タテヤマリンドウ、キンコウカ、チョウカイアザミ等々、たいした種類である。あちこち写真を撮りながらゆっくり歩く、大平への分岐あたりからぼちぼち登山者に出会い始める。鳥海湖から御浜を見上げると人がすごい、今は夏のオンシーズン、メインルートは人でごった返しているんだろう。

ここから千畳ヶ原に下り二の滝道か万助道かどちらに進むか迷ったが、夏の万助道を歩いたことがなかったので万助を下ることにし少し行った草原で昼食休憩とした。
やっぱり千畳ヶ原は広々として気持ちがよい。駆け抜ける風もさわやかだ。登山道脇にはモミジカラマツが群生している。このルートもあまり人が入らないのか静かなものである。万助小屋まで誰とも会わなかった。春に登ったときには雪の上を歩いたからかそんなに遠く感じなかったが、万助小屋までの下りは樹林帯の中、展望も利かず思いの外遠く感じた。

水の音が近くなるとすぐに万助小屋に到着、小屋前には冷たい流れが冷気を上げて流れている。すぐに喉を潤し顔を洗うとひとごごち付いた。小屋の周りはハクサンフウロがいっぱい咲いている。誰もいないようなので小屋の中を覗くととても綺麗に掃除されている。高校生の頃友人の山岳部員がよく万助小屋の話をしていたのを思い出す。今はどうか知らないが、当時ここは酒田地区高校山岳部の拠点だったのだ。あのころは山になんか登ろうとも思わなかったのだが・・・

鳥海は花の山、改めてそれを認識する山行きであった。

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